たぶん山紫陽花の一種。
鮮やかな紫だけれど可憐さもあわせもつ。
野の花を描く教室の生徒さんからひと枝いただいてつけたのが
2年目にして美しく咲いた。
今晩から雨模様。
入梅も秒読み。
ジャコウアゲハの幼虫を育てている。
いつもスケッチに行く森への道の途中に
ウマノスズクサが生えていて
毎年ジャコウアゲハの幼虫がたくさんつく。
枝も見境なく食べてしまうものだから
どんどん葉っぱが減って
たぶん全部蝶になるまえに食料がなくなってしまっているのではないかとおもう。
いつも最後には丸坊主になっちゃうのだけれど
ウマノスズクサは律儀に毎年ちゃんと出てくる。
十分に育った幼虫を取ってきて
蛹になって蝶になるまでは見たことがあるのだけれど
今年は卵から。
途中卵のついていた株の葉っぱを食べつくしてしまい
3頭いたうちの2頭は家出
残る1頭もたくさん葉っぱのついた
ほかの種類のウマノスズクサをなかなか食べてくれず
いろいろと気をもんだけれど
なんとか食べてくれるようになり
家出した2頭も見つかり
十分に成長した家出しなかった1頭は
ゆうべから蛹になる準備を始めた。
まず支柱に上り一晩じっとしていた。
朝見たら余分な体液を排出したらしく
下に赤黒い液体が飛び散っていた。
雑巾で拭くとのびた色は草の色をしている。
考えてみたらウマノスズクサしか食べていないのだ。
なんてきれいなものだろう。
人間の排泄物なんかとはまったくちがう。
5cmほどはあった体長が少しコンパクトになった。
昼ごろから糸をかけ始めた。
支柱に注意深く糸を接着し丁寧に前脚の1対めと2対めのあいだにかけのけぞりながら
反対側にまわりまた支柱に接着。
これでどうして身体をささえるかたちに回せるのか
じっと見ていてもよくわからない
幼虫はゆっくりゆっくりおなじことをくりかえし
蜘蛛の糸のように細い糸は
より合わさって銀色の鋼のようになった。
しっかり身体を固定し終えると
じっと動かなくなった。
今は全く生命感を感じない。
死んでしまったように見える。
これからお菊虫、といわれる檸檬イエローの蛹になるには
皮を脱がなくてはならない。
先日ベランダの窓を開けたら
ジャコウアゲハのメスが来ていた。
なぜここにウマノスズクサがあることがわかるのだろう?
たしかに摘んで袋に入れたりしたら
特徴のある香りがぷんとする。
ひらひらと飛んでいる蝶はこの香りを感じるのだろうか?
生き物は神秘だ。
この蛹が蝶になり卵を生みに来るまでに
ウマノスズクサをもう少し育てておかなくてはね。
ヤマアジサイ(山紫陽花)
学名:Hydrangea serrata
科名:ジサイ科 / アジサイ属(ハイドランジア属)
開花時期:6~7月
原産地:本州の福島県以南の太平洋側、四国、九州に自生。近似した種が中国にある。
分布:主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布
別名:サワアジサイ
本州に自生するアジサイの一種で、サワアジサイと呼ばれるように水の近くに生える傾向がある。
花言葉:乙女の愛、切実な愛