雨を呼ぶ

うつくしいりんどうを見つけて描き始めたときはすでに雨雲がたちこめていた。

「くるるる けるるる」水気をふくんだ雨蛙の声。
呼応するようにたくさんの雨蛙がいっぺんに鳴きはじめる。
「くるるる けるるる」あたりは大合唱となる。

しばらくするとさらさらと雨が降り始めた。
大合唱は役目がおわったとばかり、ぴたりとやんでしまう。

あきらめきれずにぐずぐずと画面をいじっていたら
すっかり水玉模様になってしまった。


雨蛙、とはよくいったもので
雨の湿気を感じて鳴くのだろうとあたまではおもうのだけれど
あの声で雨を呼んだようにかんじてしまう。

雨音をききながらうとうとしていたらいつのまにか夕方ちかく。


あわてて描いたけれどつるべ落としの秋の日はあっというまに暮れてしまった。


しかたないのでちょきんと枝をいただいておうちで描いた。

どうもうまく描けない。


せっかく切ってもらってきたのに
なんだかあわてて描いた夕方のスケッチがいちばんいいみたい。
りんどうさんに申し訳ない。

“雨を呼ぶ” への2件の返信

  1. Unknown
    よそ様のリンクをお散歩していたら、こちらに辿りつきました。
    「うまくかけない…」って、私から拝見したらとってもとっても素敵ですよ~♪優しい色遣いに癒されます。

  2. Unknown
    junさん、ありがとうございます♪
    実際のりんどうがあまりにすてきなので
    ちっとも表現できていないような気がするのです…。
    これからもよろしくお願いいたします。

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