紆余曲折ありまして・・・


デパートは3回目だけれど前2回はほとんど売れなかった。
デパートは基本売れなければ次はない。
2回目の最終日、
もう次はないなとほとんどあきらめて片付けをしていたら
担当のTさんが額についてのアドバイスをしてくださった。
前にも書いたけれどわたしはシンプルでナチュラルで
きらきらしてない額が好き。
普通の額よりちょっと変わった箱額が好き。
でもそれではデパートでは売れないと。
額のせいばかりではないだろうとはおもうけれど
額で印象はがらりとかわる。
気取った雰囲気になるのがきらいなんだけど
デパートはすこし気取らないとダメなのかもしれない。
そして話題は次の方針に。
・・・え?次あるんですか~?!やったあ!
「なにか他の人とは違うテーマがあるといいんですけど、
得意分野ってありますか?」
「きのこはどうでしょう?」
「・・・」
「では野の花」
「ほかにいるんですよね~」
「では野の花に昆虫」
「・・・虫は苦手な人もいるから・・・」
「う~ん・・・桜」
きいていた画商のTさんが割って入る。
「桜を描く人は多いんですけど、センセイのは
 ちょっとかわってるんですよ」

・・・そんなこんなで次は春に桜でやることになったのだった。

あとでTさんは
「なんでもっとはやく桜が出ないかなあ!
 きのことか虫とかいうからドキドキしちゃった!」
だって他の人と違うかんじっていうから・・・。
「きのこは1点くらいあってもいいけど、メインにはできないよね。」
よし、1点くらいならあってよいのね。


日本画 SM

さくら花としのひととせ匂ふとも さても飽かでやこの世尽きなん

式子源師光、新勅撰集105番

「桜の花よ、春だけでなく一年中咲き匂うとしても、私は見飽きることなく一生を終えることだろうよ。まして春だけの花だから見飽きたりしない。」

こっそりまぎれさせる予定のきのこ作品。
ちょうど桜の時期にでる美味しいきのこ、アミガサタケ。
ヨーロッパではモリーユとよばれるポピュラーな食用きのこ。
去年、桜を描いていたらだんだん風が強くなってきて
あまりに枝が揺れて描けなくなっていたところ
足元に立派なアミガサタケの株があって
ちょうど美しい散りたての花びらに埋もれていたので
スケッチした。
これならいくら風が吹いてもほとんど揺れない。

春の風はきまぐれ。
美しく咲き誇る桜を惜しげもなく散らし
薄桃色の花びらを舞い上げる。
ほんと、もっと長く咲いてくれればよいのに。
桜もアミガサちゃんも1年中あっても飽きないのに。

木下美香日本画展は池袋東武にて2/28~3/6開催予定!

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