久々にお出かけ


見つけると絶対描きたくなるゼンマイちゃん。
すこしはじけ始めたころがかわいい。
山菜はけっこう好きだけれど
ゼンマイはあく抜きなんかがめんどくさそうなので
手を出したことがない。


今日は先日行ったマッシュルームのパーティで出会った素敵なご婦人に
ルーベンス展のチケットをいただいたので行ってきた。
せっかく都内に出るので気になってたラファエロも観ちゃおう、と
がんばってはしご。
数年前にルーブルを2日かけて観たのだけれど
名作ぞろいのその美術館でピカイチだと思ったのがルーベンス。
すべてが名作ではあるけれど似たような宗教画が多くて
飽きてきたところにみたルーベンスの作品は
ドラマチックな構図といい すばらしい人物の表情といい 
美しい色合いといい 抜きん出ていた。
あまりのすばらしさにルーベンスの部屋からなかなか出られなかった。
ネロ少年が観たがったのもわかるよ~~!!
ラファエロもやっぱり何かちがった。
やはり似たような絵がたくさんある中で
彼のやわらかな表情の聖母子像の美しさに釘づけになった。
今回はなかなか贅沢な展覧会はしごである。

まずは上野の西洋美術館で行われているラファエロ展に。
静かに整った美しい絵だった。
目玉の「大公の聖母」は背景が真っ黒なのだけれど
実はこれは後世に塗られちゃったものらしい。
背景が黒いのが流行ったときに
修復?をかねて塗られたらしい、ということが
調査の結果わかったのだそうだ。
黒いのはそれはそれで母子の姿がふっと浮かび上がって
美しいのだけれど
窓辺に立つやわらかな光のある母子像、観たかったなあ。

ルーベンス展はルーベンスという人がどういう人物だったのか、ということに
スポットを当てたような展示だった。
彼は7国語も話し、学識も豊かで外交官としても優秀な人物だったそうだ。
ルーベンスの工房はきちんと組織されていて
彼が描いた油彩スケッチを優秀な職人たちが
拡大し、彩色し、ルーベンスほどの技術を持つ人はそうそういないので
最後には本人が手を入れてそうして工房の作品の水準を保っていた。
版画も原画を描いてそれを職人に彫らせていたらしいのだけれど
相当に厳しく監督したらしく詳細はわからないけれど
職人さんによる暗殺未遂事件もあったらしい。
でもその厳しさゆえに作品のレベルが高く
海外にもその名をとどろかせた。
思わず見入ってしまうような精緻な版画だった。
精緻なうえに迫力もかんじるのは
構図が巧みなのと人物の表情の豊かさなのだろう。
本人による油彩スケッチも多く展示されていて
これらがあの大きな迫力のある絵になっていったのかと思うと
興味深い。
さらりと描いているようでものすごい技術を感じる。

心をうつような絵を描く人、というイメージから
絵画を仕事として成功させたビジネスマンというイメージへ。
今で言うと村上隆さんみたいなかんじなのかなぁ。
芸術の世界でも大きな仕事をするには組織をきちんと管理する腕も
必要なんだねー。

あとおもしろかったのがコラボ作品。
風景画の達人が風景を描き、人物はルーベンスが描き、
動物は動物専門画家が描いたという。
それぞれお互いの個性はそのままなので
ちょっとちぐはぐなかんじもするけれど
そういうのも楽しそうだなあとおもったのだった。

ゼンマイ
学名:Osmunda japonica
科目:ゼンマイ科
分布:北海道から沖縄まで。
   国外では樺太、朝鮮、中国からヒマラヤまで分布。
山野に生える。
水気の多いところを好み、渓流のそばや水路の脇などによく出現する。
新芽はきれいなうずまき状でその表面は綿毛で覆われているが
成長すると全く毛はなくなる。
食用にするのは若葉の軸の部分。
花言葉:「夢想」「秘めたる若さ」

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