初夏の森にて


奥日光のクリンソウ。
お山の草花とは思えぬ鮮やかさ。
うちに咲いてた桜草よりずっとあでやかなかんじ。


たいがいいろんな色があるお花は強弱があって
どれか一色に淘汰されたりするものだけれど
クリンソウは白、深紅、オレンジがかった赤、中間のピンク
時にはくちゃっと混ざり合ったのまであって
それぞれの色が仲良く共存しているみたい。


クリンソウを追って森にはいってゆくと
大きな羽をもつよくわからない虫がふわりふわりゆっくりと飛び立つ。
まるで風の谷のナウシカの腐海にすむ蟲たちのようだなあといつもおもう。
ちょうどハルゼミの季節で、日が射してくるといっせいに鳴き出す。
曇ったり晴れたりのお天気だったので
鳴いたり鳴きやんだりハルゼミもいそがしい。

クリンソウ(九輪草)
学名: Primula japonica
科目:サクラソウ科サクラソウ属
別名:飛燕草 ラークスパー
開花:6月~8月
分布:北海道~本州、四国の山間部に分布。
山間地の、比較的湿潤な場所に生育し、時に群生する。
高さ50cmほどになり日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型。
花は下の方から階層(段)になって次々と咲いていき、
その姿がお寺の屋根の先端に付いている
「九輪(くりん)」に似ているところからクリンソウ。

花言葉:「物思い」「幸福を重ねる」「物覚えのよさ」

「九輪草
  四五輪草で 仕舞けり」
   小林一茶

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