朧月夜


作品リストを作っていたらこんな夜中になってしまった。
早寝早起き!がモットーのわたくし。
めずらしい夜半の投稿。

しかし驚いた。
絵が全然足りない!!って焦っていたのがうそのよう。
ちゃ~んと足りてましたYO!
計算がうまくできていないのですな・・・

朧月夜
20×20cm  和紙、岩絵具、箔

ベランダのアネモネの蕾がそろそろと頭をもたげ始めた。
このお花が咲く時期はまさに暖にあらず寒にあらず。
ぬるい夜風に沈丁花の香り。
そんな春の夜は猫も浮かれる。

照りもせず曇りもはてぬ春の夜の おぼろ月夜にしくものぞなき                            大江千里

【照りもせず そうかといって曇り切ってもしまわない
春の夜の朧月夜に及ぶものはないなあ。

漢詩の一句を題とした句題和歌である。この和歌は白氏文集巻14の「嘉陵夜有懐二首」(嘉陵の夜、おもうことあり、二首)のうちの第2首目。

不明不闇朧朧月  照りもせず、くもりもせず、ろうろうたる月。

不暖不寒慢慢風  暖にあらず、寒にあらず、まんまんたる風。

独臥空牀好天気  独りむなしき、床にふすに、よき天気なり。

平明閑事到心中  平明(夜明け)の、しずかなりし事、心の中に到れり。

 

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