年の初めに


だいたいお正月は個展前で絵を必死になって描いていることが多い。
でも今年は個展が秋なのでなんだか余裕なお正月。
それでも1日はやはり描き初めをしないとね。

・・・ってみんな枯れてるなあ・・・

てくてくお散歩してふとみつけた南天の葉が紅葉してきれい。
実は全部小鳥に食べられちゃってるけどね。

お正月、みなさまどう過ごされてますか~?
お天気はよいものの冷えてますね。

わたしは1日はおうちでのんびり過ごし
昨日、2日は朝からプールでひと泳ぎ、
それから昨年からハマっている着物をきて
ミレー展を観に三菱第一号美術館へ。
ここには私の大好きなルドンの大作、グランブーケが常設されているので
それに再会するのも楽しみ。
ミレーの「種をまく人」は有名だけれど
写真でみると暗いかんじ。
でも本物はやっぱり伝わってくるものがちがう。
薄明かりの中に立つ農夫が力強く
種をまこうと振り上げた手が今にも動き出しそう。
手仕事をする女性たちの絵もとても臨場感がある。
確かなデッサン力と
たくさんの取材を重ねた上での表現。
光の使い方が実に巧み。
美しいなあ、と一つ一つじっくりと観てきた。
きっちり描かれたミレーの合間に
ルドンの柔らかな表現も楽しめた♪
ああ、やっぱり絵をみるのって楽しい。
それにしてもお正月2日から開いている美術館。
そんなに来ないでしょ、と思ったら甘かった。
やっぱりそれなりに混んでましたね。

それからてくてく日本橋高島屋まで歩いて
川瀬巴水を観てきた。
いやー、こちらもものすごい緻密さ!
大胆な構図、月明かりや水面、灯篭など光の表現がとても好きなのだけれど
ほぼ暗がりでなにも見えないようなとこにも細かな線が入っていたり
すごくきれいなグラデーションが入っていたり・・・。
よく見ても何版使っているのか
何回摺っているのかわからない。
中ほどの解説でこの版画は7版で24回摺ってます、とかいてあるのがあって
驚くとともにやっぱりね、ともおもった。
すごい技術だ。
その絵は細かな雪が一面に降ってるのだけれど
その細かな雪すら何版か同じ場所を白く抜けるよう彫ってある。
最後の部屋には1版目から42版目までひとつひとつ摺り重ねていく様を
ビデオで見られるようになっていて
そこで足が釘付けになった。
ほんのちょっとした影、女の人の着物(その人だけ緑だった)
それだけのための版もある。
これも一面に粉雪が舞っているのだけれど
その白さを際立たせるための薄いグレーの版は
粉雪をぜんぶ彫りぬいてある。
細かなグラデーションだけの摺りは何度も出てくる。
川瀬巴水は旅を重ねて取材をし
それはそれは素晴らしい下絵をつくっているのだけれど
名前も知られていない彫り師や摺り師の仕事に感動してしまった。
それにしてもものすごい量の作品だった~。
見終わるとどっと疲れた。

ちなみにどちらも今月12日まで。

今年最初の美術鑑賞は緻密なものぞろい。
わたくしも今年はこつこつと努力を重ねて行こう、
そんな年の初めでした。

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