昨年の秋に八ヶ岳に行った。
その連峰の中でもいちばんちいさな山に登ったのだけれど
それでも私には急な山で
へとへとになりながら入ったお土産屋さんでみつけた
黒百合の球根。
黒猫のあんみつさんにふさわしいような気がして
それにお墓の場所は夏は木陰になって涼しいはずだし
夏越しできるかもしれない。
そんなわけで買って植えた。
春になってにょきっと芽をだした球根は
すくすくと伸びて先月末に可憐なお花を咲かせた。
右に植わっているのはタイム
左に植わっているのはアップルゼラニウム。
こんなお花が山で咲いているのを見つけたら
どんなにか素敵な気分になるだろう。
昨日高尾山にヤマシャクヤクを見に行った方からきいたおはなし。
お花に詳しい先生と登るツアーで
先生はあらかじめヤマシャクヤクの場所をチェックしておいてくださって
そこに連れて行っていただいたのだけれど
なくなっていたのだそう。
みんなでその周辺を探したけれど見つからず
だれかに盗られてしまったみたい。
残念すぎる・・・。
クロユリ(黒百合)
学名:Fritillaria camtschatcensis
科目:ユリ科バイモ属
開花期:主に4月~5月
原産地:日本 アラスカ シベリア サハリン 千島
主に北海道の低地に自生する「北海道型」と
本州中部の高山に自生する「本州型」の2種が存在する。
これはミヤマクロユリ〔var. alpina〕と思われる。
北の政所と淀君の伝説が有名。
戦国武将の佐々成政が秀吉の正室、北の政所に「とても珍しい花である」という触れ込みで
クロユリを贈った。
北の政所はこの花を飾って茶会を開き自慢したところ
側室の淀君は後日たくさんのクロユリを取り寄せ、
「たいしたことがない花」とでも言うように、おざなりに飾ってみせ
正室に恥をかかせた、というもの。
これがきっかけで佐々成政は不興を買い、色々あったあげくに家が断絶、というおはなし。
成政の愛妾、早百合の「呪い」話も伝わっており、
成政にとっては縁起の悪い花のようで・・・。
こんなに可憐なお花なのに花言葉はイマイチ。
花言葉:「恋」「呪い」