くまさんに出会った


先週の土曜日の早朝は夜中から降り続いた雨のつづきで
降っているかいないかの霧のような雨が漂っていた。
迷ったけれど思い切って電車に乗って日光へ。
春日部についても雨。
電車の中からずっと濡れた地面を眺める。
東武日光駅に着いてもまだ降っていた。
いろは坂はけっこう本格的に降っていたので
あきらめかけたけれど
いざ戦場ヶ原に着いてみると雨はやみ
時折薄日が差すくらいのほどよい曇り。
やったね。
低公害バスでさらに奥へ。
雨模様だったせいかいつもは混むバスもガラガラ。
中ほどで降りてみごとにこんもりしたスギタケをスケッチしはじめた。
2時間~3時間たったろうか。
やっと仕上げて立ち上がった。
こっちから見ても素敵かなあ、と逆から眺めてみたり・・・
ふと、あしおとに気づいた。

とっとこ とっとこ とっとこ

振りむくと、真っ黒な熊がこちらに向かって走ってきていた。
すぐ近くの木に子熊が2匹。

ああ、お母さんだ。
それにしては小さくない?
昨日見かけたピレネー犬くらいの大きさだな。
きょうだい?
いやいや、お母さんでしょ。
子供がいるから威嚇しにきたんだ。
走り方、みつまめがふざけてるときに似てる。
ちょっとカワイイ。

多分1秒くらいのあいだにそれくらい考えた。
背中を見せてはいけない。
次の瞬間、ありったけの気合をこめて
母譲りの大きな声で叫んだ。

「ぎゃ~~~~!!!!」

熊はひるんだのか
引き返した。
子熊たちが木から下りてくるのが見えた。
走ると転びそうな気がしたので早足でバス道へ。

しばらく子熊の声がしていたので
それが遠ざかってからおそるおそる
荷物をとりに戻った。

美しかったきのこが少し踏み荒らされていた。


後から考えるとぞっとするような事件。
熊が引き返してくれなかったら
本当に大変なことになっていた。
私が音をたてなかったので熊は私に気づかず
絵に夢中になっていたので熊がたてたであろう音に
私も気がつかなかった。
お互いに近づきすぎてしまった。
場所はバス道からそれほど離れていなくて
時折通るバスが見えるようなところ。
それでも熊が出ることもある。
絵を描いているときになにか音が出るよう
工夫が必要ですな!
あと周囲の物音に気を配ることも。

とても怖かったけれど
熊は可愛い生き物だね。
ぬいぐるみとかキャラクターになっているわけがわかったようにおもう。

スギタケ
学名:Pholiota squarrosa
科目:モエギタケ科
環境:広葉樹の切り株や倒木などに群生する。
季節:初夏・秋

スギタケは昔は食用とされていたが、現在は毒性が見つかった為
食用としては推奨されていない。
体質によっては胃腸系の中毒症状を起こす事がある。

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