見しやそれともわかぬまに・・・


今朝はどんより雨が降りそうなお天気だった。
晴れ、しかも涼しい予報だったよね?
とりあえずたわわに実った紫式部の前に座る。

んんん?!
ぽちぽちとあるかなきかの雨が落ちてくる。
まあやむだろう、と描き始めた。



すみません、途中です。
雨のせいばかりではないです。
・・・
これはもいちどじっくり描かねばなるまいよ。

今日は天気予報を信じて久しぶりに自転車通勤を。
やっぱり自転車はよいなあ。
こいでるうちにどんより黒い雲は消えた。
しかし「晴れ」は当たったけどまだ暑かった。
ほんとうに自転車が気持ちよい季節は
もうすこし先のよう。

コムラサキシキブ
学名: Callicarpa dichotoma
Callicarpa : ムラサキシキブ属
dichotoma : 二叉になった、叉状分岐の
Callicarpa(カリカルパ)は、ギリシャ語の
「callos(美しい)+carpos(果実)」が語源。
「美しい実」の意味。
科目:クマツヅラ科の落葉低木
分布:日本原産の植物で、本州から沖縄、朝鮮半島や中国にも分布。
花期:6月頃。
   直径3mmくらいの紫紅色の果実を秋頃につける。
  紫式部 → やや大型(背が高い)。実も大きめ。
実は比較的バラバラにつける。
花の柄の根元と葉っぱの柄の根元が
ほぼ同じところについている。
小紫 → やや小型(背が低い)。実も小さめ。
実は枝に沿ってかたまるようにつける。
花の柄の根元と葉っぱの柄の根元が
ちょっとズレたところについている。
*森でよく見かけるのが紫式部、うちに植わってる園芸種が小紫式部のようです。

花言葉:聡明 愛され上手 上品

めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬまに
雲がくれにし 夜半の月影        
                紫式部

台風ニモマケズ


今年は暑かったせいか、彼岸花の咲くのが遅かった。
毎年計ったようにお彼岸の頃になるときちんと咲いてたのに
今年は今日が見ごろ。

昨日、ひとつふたつ咲いていたのだけれど
今日たくさん開くだろう蕾がいっぱいだった。
ところがご存知のとおり、台風縦断の予報。
しかも大きいとのことでいろんな警報が出ていた。
べランダにぶらさがっていたものを片付けたり
飛びそうなものをしまったり
台風の準備をしながら
全部折れてしまったら悲しいな、と気になっていた。
彼岸花の茎はしゃっきりしていて
いともかんたんにぽきっと折れる。


おそるおそる朝、見てみたら
燃えるような赤が玄関先を彩っていた。
2本ほど折れた蕾があったけれど
ほとんど無事!!
よかった~~!
ちょっと傾いてるのは風のせい。

ヒガンバナ
学名: Lycoris radiata
Lycoris : ヒガンバナ属
radiata : 放射状の舌状花をもつ
   * Lycoris(リコリス)は、
   ギリシャ神話の海の女神
  「Lycoris」の名前から採ったもの。
科目:ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草
分布:北海道から琉球列島まで見られるが
   中国から帰化したものと考えられる。
花期:9月、お彼岸の頃。
 全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイド(リコリン、ガランタミン
 セキサニン、ホモリコリンなど)を多く含む有毒植物。
長時間水に曝せば無害化が可能であるため、
救飢植物として第二次世界大戦中などの戦時や
非常時において食用とされた事もある
・お彼岸の季節、田んぼのあぜ道や土手で
見かけることが多いが、
これはノネズミがあぜ道や土手に穴を開けるのを、
彼岸花の毒性のある球根を植えることで防ぐため、
また彼岸花の根茎は強いため、田んぼのあぜ部分に
植えてあぜの作りを強くするため、
と言われている。
 日本に存在するヒガンバナは全て三倍体なので種子で増えることができない。
 中国から伝わった1株の球根から日本各地に株分けの形で広まったと考えられる。
別名 「曼珠沙華」(まんじゅしゃげ)。
”天上の花”という意味。
おめでたい事が起こる兆しに、赤い花が天から
ふってくるという仏教の経典による。
 一方、異名多数。死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)
 幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)
 捨子花(すてごばな)、はっかけばばあetc.

花言葉:情熱 独立 再会 あきらめ 悲しい思い出
    想うはあなた一人 また会う日を楽しみに

「路(みち)の辺(へ)の 壱師(いちし)の花の
灼(いちしろ)く
人皆知りぬ わが恋ふる妻」
万葉集 柿本人麿(かきのもとひとまろ)

壱師の花=彼岸花といわれているけれど
それを検証した方の記事。
おもしろいです。
ご興味のある方はぜひ。↓
 ―― 万葉植物「壱師(いちし)」考  ――  

ちいさなお花でかくれんぼ


今日はお庭の萩の花を。
お隣のがあまりに見事だったので増やしていただいた。
この前の山萩よりもゴージャスなかんじ。


お花の構造を見ようとひと房手折ったら
一見おしべかめしべみたいな細いものがひゅんひゅん出ている。
だまされないよ、これはウスバカゲロウのたまご。
よくよく見たら、おっと!もう一匹生き物が。
緑色の茎にぴったりくっついてた
ほそ~い芋虫。
こっそりつぼみを食べていた。
ほんとに上手にかくれるものだね。

ミヤギノハギ
学名:Lespedeza thunbergii
科目:マメ科ハギ属
分布:庭木としてよく植えられる。
   本州東北、北陸、中国地方の山野に原種が野生。
花期:8-10月
高さ、1-2mの落葉低木。
枝は細くしなやかで、花期には、枝が地につくほど垂れる
全体に毛があり、葉は、互生の3出複葉、
小葉は2~5センチの楕円形~長楕円形。
名の由来は、大和本草批正(やまとほんぞうひせい・1783・小野蘭山)
「宮城野ハギ、糸ハギの如く枝条柔にして下垂す、早く花さきて久しくあり・・・
宮城野に生ずるハギはこれと同じからず、名所を借りて名付けたるまでなり」

花言葉:想い・思案・前向きの恋

秋といへば空すむ月を契りおきて光まちとる萩の下露  藤原定家

秋のアザミ。


久々のお花。
アザミは春から晩秋までいろんなものが咲くけれど
こちらは秋のアザミ、野原薊。
ずいぶんすずしいけれど
まだ蚊は元気に飛び回る。
もうしばらくは蚊取り線香のお世話になりそう。


涼しくなったので体を動かすお仕事もずいぶんやりやすくなった。

前に切った版木が底をついた。
大きな板をカットしなくてはならない。
わたしはノコギリが苦手で
あんな薄っぺらい版木を切るのも一苦労。
今回は電動ノコのちからを借りたのだけれど
恥ずかしながら腕の力が弱いもので
途中で支えきれなくなり
だいたい真ん中をすぎたころひゅ~んと曲がってしまう。
まあ、厳密にぴったりあわせるものではなくて
絵のサイズよりちょっと大きければよいので
なんとかなるでしょ、と自分をなぐさめる。
ささくれをとって紙やすりで磨いて
墨を塗って・・・
下準備は昨日済ませたので
また今日からどんどん作りますよ~!

ノハラアザミ
学名:Cirsium oligophyllum
科目:キク科 アザミ属
分布:分布域は広く、本州中部以北の山地の草原や林縁に見られる。
花期:8-10月
茎の上部で枝分かれし上向きに花をつける。
茎の高さは60cm-1m。
葉は羽状に中裂し、縁にとげがある。
総苞が鐘球形で総包片が反りかえり粘り気がない
花言葉:心の成長•独立•自立

キュートだけど甘くない


ちらほらとあちこちで見かけるようになってきた
この実が色づき始めるのを。


葡萄のように見えておいしそうなんだけれど
食べられない。
毒があるし洋服に汁がつくと取れないので要注意!

暑さは今日までとのことだけれどほんとかな?
ゆうべプールの帰り
夜風のなかに葛の花のかおりが混ざっていた。
もうすぐ金木犀が香るはず。
まちどおしいな。

洋種ヤマゴボウ:Phytolacca americana
     Phytolacca : ヤマゴボウ属
americana : アメリカの
     Phytolacca(フィトラッカ)はphyton(植物)+ lacca(紅色の顔料)が語源 。
    ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草

 別名:アメリカヤマゴボウ

 北アメリカ原産。日本では明治時代初期以降、各地で雑草化。
 全体にわたって毒があり、果実も有毒である。
 毒性は、根>葉>果実の順であるが、果実中の種子は毒性が高い。
 
花言葉:野生、元気、内縁の妻

間に合った!


じつは昨日から気づいてたんだ。
ホテイアオイが今日咲きそうだって!
だから早起きするつもりだったのに
涼しくってぐっすり眠ってしまった。
起きたらお仕事もぎりぎりの時間!

なので急いで帰って夕方描いた。
まだきれいだったから一安心。
ああよかった!


お花は一日でしぼみ
お水の中にもぐってしまう。
そこで種を作って水の中で放つ。
その作戦でものすごく増えるんだけど
うちのひょうたん池には
せいぜい2株くらいしか入らないので
終わったお花はさっさと切ってしまう。

それにしても葉っぱの付け根についたかわいい浮き袋といい
優雅なお花といい
なんてよくできた植物なんだろう。

そういえば金魚がホテイアオイの根にたまごを生んだのを
甥っ子Bくんがいただいてきて
先日それが孵った!
いまちいさなめだかみたいなのが
うちの水槽にうようよ。
ちゃんと育つとよいな。

ホテイアオイ:Eichhornia crassipes
Eichhornia : ホテイアオイ属
(ドイツ(プロシア)の19世紀の政治家
「Friedrich Eichorn さん」の名前にちなむ。)
crassipes : 太い柄(脚)のある

単子葉植物ミズアオイ科に属する水草

 別名「布袋草(ほていそう)」
「ウォーターヒアシンス」

 明治時代に観賞用に持ち込まれた。
(池や沼など、自然にもちこんではいけません!)
 
花言葉「恋の愉しみ」「恋の悲しみ」

なかなか訪れない秋


今日は萩の花をアップ。
涼しげにゆれる秋の花なのにこれを描いていたときはかなり暑かった。
朝晩だいぶ涼しいけれどお日様はまだ夏気分。


そうか、今日は祝日だった!
朝起きて気がついた。
たまたま皆さんの都合がよかったため
教室がお休みにならなかったのでいつもとおんなじ月曜日。
でもいつも行ってるプールが開放日なので
お仕事前にちょこっと泳ぐ、という贅沢ができる。

それにしても敬老の日かぁ。
もう祖父も祖母も他界している。
母はもう孫をもつおばあちゃんではあるけれど
敬老の日に敬ってもらう気はまったくなさそうだ。
さて、誰を敬いましょうか?
あんみつさんかな?

ヤマハギ: Lespedeza bicolor var. japonica
Lespedeza : ハギ属(18世紀後半アメリカのフロリダ州知事のスペイン人
「Cespedes さん」の名前にちなむ。
                誤植のため Cespedes が Lespedez になった)
bicolor : 二色の
japonica : 日本の
マメ科ハギ属。落葉低木。
 別名:「庭見草」(にわみぐさ)
「野守草」(のもりぐさ)
「初見草」(はつみぐさ) 
 分布: 日本のほぼ全域。
 花期:7-10月
    萩の名は地上部は一部を残して枯死するため、
    毎年新しい芽を出すことから「はえぎ(生え芽)」となり、
  「はぎ」に変化した。
    秋の七草のひとつ。
花言葉:「柔軟な精神」(萩)

「高円(たかまど)の 野べの秋萩 いたづらに
咲きか散るらむ 見る人なしに」
万葉集 作者不詳

どこにでもありますが・・・


いま、そこいらじゅうで葛が咲き乱れている。
夏の間に伸びるだけ伸びた元気な葉っぱの影から
かわいい紫色がのぞく。
場所によっては葛の海のよう。
そんなところではグレープのような甘いにおいがたちこめる。


スズメガの幼虫、続編。
大きな1匹を退治した次の日の朝はフンもなく
平和な朝だった。
ところがなんと今朝、
さらに葉っぱが減り蕾も根元からなくなっているではないか!
そして証拠品・・・おおきなフンがぽろぽろ・・・。
ちょっと小さめのフンもぽろぽろ。
見たくない。
でも仕方ない。
じいっと探したら・・・いた!
先日のよりさらに大きいの1匹と中くらいの1匹。
葉っぱはほとんどなくなり、蕾も食べられた。
もうあきらめよう。
プランタの朝顔は根元から切ってしまった。
鉢植えのほうは往生際わるくまだ残してるけど
またやってきたらおしまいかな。
それにしてもすごいなあ。
2階まで朝顔めざして上がってくるなんて。
よくここにあることがわかるなあ。
においでもするのだろうか?

クズ:(Pueraria lobata)
   Pueraria : クズ属(19世紀のスイスの植物学者「Puerari さん」の名前にちなむ。)
lobata : 浅裂した
マメ科のつる性の多年草。
 別名:「裏見草(うらみぐさ)」
 葉が風にひるがえると裏の白さが目立つことから。
 分布: 温帯および暖帯に分布し、北海道から九州までの日本各地のほか
    中国からフィリピン、インドネシア、ニューギニアに分布。
    荒れ地に多く、人手の入った薮によく繁茂する。
 花期:8-9月
    葛の名は大和国(現:奈良県)の国栖(くず)が
    葛粉の産地であったことに由来。 
    根に多量のでんぷんを含み葛根(かっこん、解熱の漢方薬)になる。
    葛粉(くずこ)もとれる。

「葛の風 吹き返したる 裏葉かな」
高浜虚子

ウォンテッド!


いただきもののエビヅル。
どこかで生えてるところを写生したいとおもっているのだけれど
なかなか見つけられない。
これを下さった方はうちの最寄り駅の近くの方なのだけれど
空き家の管理を任されていて、その空き家に生えているのだそうだ。
種を蒔いたらでてくるかな?
実の熟し加減がいまいちだったからダメかも。


今日も暑かったけど朝晩の風がすこし涼しい。
猛暑の頃に比べてベランダの朝顔が毎朝きれいだったのだけれど
昨日ぐらいから様子がおかしかった。
なんだか葉っぱが急に減ったのだ。
よく見たら茎からやられているところもあり
ごっそり萎れてる部分もある。
おまけにころころおおきなフン・・・
あんまり見たくないけれど、ようく見てみた。

やっぱりいた!!
5cmはあろうかという大きな芋虫。
おしりにおおきな角があるからスズメガの幼虫だろう。
黄緑色の美しい芋虫だけれど朝顔を全滅させられては困るので
申し訳ないがさようならしてもらった。

たぶんここで生まれたわけではない。
ほかにお仲間はいないし
今までフンを見たことがなかったし。
昨日の晩あたりにお腹をすかせてどこかから歩いてきたのだろう。
朝顔さん、持ち直すかなあ・・・
すごーくみすぼらしくなってしまった。。。

エビヅル:Vitis ficifolia var. lobata
ブドウ科ブドウ属 つる性の落葉木本。
   雌雄異株。
   分布 北海道西南部、本州、四国、九州、朝鮮。
   生育地 山地や丘陵地にふつうにみられる。
   花期 6-8月 秋に実がなり、黒く熟し甘酸っぱい味で食べられる。
      

そうか、だから君はここにきたのか


ツルニンジン。
こういう釣鐘型のお花はかなり好み♪
アザミに絡まる様子がなんとも素敵だった。



ツルニンジン:Codonopsis lanceolata Trautv.
キキョウ科 ツルニンジン属の多年草
   分布 北海道・本州・四国・九州
   生育地 山麓や平地の林内
   花期 8~10月
   別名 ジイソブ。
   ソブとは長野県木曽地方の方言でそばかすのこと。
   花冠の内側の紫色の模様をジイ(爺)のそばかすになぞらえた名。
   バアソブもあり、こちらは葉っぱが毛深くてお花がもっと小さいらしい。
   花言葉は「懐の深い」

ところで今日竹内久美子さんの本を読んでいたら
アサギマダラがサシバという鷹とほぼ同時期に渡りをする、という
興味深い記述があって、その中に
アサギマダラの幼虫が鬼女蘭やオオカモメヅルを食草としており
これに含まれるある種のアルカロイドがまずい味の元となる
という面白い話が書いてあった。
こうしてまずい味のもとをためこんで鳥に食べられないようにするのだそう。
それでこの鬼女蘭とはどんなお花なんだろう、と調べてみたところ
これ!!


下にいる蝶はアサギマダラ。
これは2年前の夏、山梨でのスケッチで
初めて見た名も知らぬ蔓草を描いていたら
たまたまアサギマダラがきたので一緒に描いたのだった。
これはなかなかの構図だったんだね。
いろいろ知ると面白い。

それにしてもアサギマダラってまずいんだね。
あんなふわふわ頼りない飛び方でも食べられないわけだ。
あれで海を渡るのだからすごい!
それでサシバと一緒に渡るわけは竹内さんによると
たまたまその頃そういうルートで渡りをするのに
都合のよい気流が発生するというのがひとつ。
あとはこのまずいアサギマダラをも捕食するカマキリの天敵が
サシバなのだそうだ。
つまり用心棒つきの旅。
ちなみにカマキリがなぜまずいアサギマダラを捕まえるのかというと
まずい味をものともしないわけではなく
単に視力と記憶力不足でこの蝶の味を学習できないかららしい。
カマキリ、かわいい。。。