浅井忠の京都遺産

昨日泉屋博古館で行われたブロガー内覧会に行ってきました。
催し物はこちら。

「浅井忠の京都遺産」

暗めの油絵を描いてた人?
くらいの知識しかなかった わたしですが
それは彼の人生の前半。
東京美術大学で黒田清輝とともに教鞭をとっていた浅井忠は
すでにその画業が完成に近づいていたときに
1900年のパリ万博、フランス留学を経て
変化する。

フランスの風景、特にグレー村に魅せられ
明るい風景を現場で描くことに打ち込んだ。

パリ万博では
その前に席巻した日本の意匠が
アールヌーボーに取り入れられ
より洗練された美しいものとなっているのに対し
伝統的な日本の工芸品が美術とみなされなかったことに衝撃をうけ
そこで京都高等工芸学校(のちの京都工芸繊維大学)設立のために来ていた
中澤岩太と出逢い
同校の図案化教授就任の依頼を受けた。

今回の展示はこの京都工芸繊維大学の美術工芸コレクション。
なかなかみられないものだと思う。

この泉屋博古館は住友コレクションの保管、展示、研究をしている機関で
京都にあるのが本館、
六本木にあるのは分館。

散逸したり戦争で焼けてしまったりはありましたが
400年もの間に集められたコレクションの一部を管理しています。

京都繊維大学の設立に対しても住友春翠さんがずいぶんと尽力されたとのことで
ここでの展示となっているようです。

工芸の旧態然としたスタイルに危機感を覚えた彼らは
この京都工芸繊維大学であたらしい工芸を作るべく
資料となる美術品をたくさん購入しました。

ポスターも折りたたんでもってきたそうです。
家紋のようなもようをあしらっていたり
日本の影響が見られます。


金属のような輝きをたたえるティファニーのガラス工芸品も
研究のため小さいものを何種類も持って帰りました。

これもティファニー。エレガント!

エミール・ミュラー。
当時艶消釉や結晶釉など新技法による特徴的な釉薬で高い評価を受けていたそうです。

にゃー!
猫様です。
ベルリン王立磁器製作所。

お花の意匠が美しい・・・

ジョルナイによる海草モチーフのベース。
この玉虫色の不思議な光を放つエオキシン釉を開発したところで
日本の釉薬研究にも大きな影響を与えた。

・・・とまあ、まだまだ写しきれないほどの
一流の美術工芸品を買い集めてきたわけです。

素晴らしいお金の使い方だと思いませんか?
これが日本の工芸の美意識を上げ
技術を上げ
今も見る人を楽しませてくれる・・・
ほんとうのすごいお金持ちは
志も高いのね。

次のセクションでは浅井忠はじめとする
ゆかりの画家たちの作品が展示されています。

浅井のグレー村の水彩スケッチなど。

有名どころのこちらを写真に撮ったので
アップしておきますね。

写真は特別な許可を得て撮ってます。

廊下に出ると内国勧業博覧会の作品がさらっと並んでいます。
そこを通り過ぎて
次のセクションではその京都高等工芸学校で実際に使われた資料と
浅井忠の図案による作品、図案集

住友家の欧州陶器

教材として購入した近代陶器

・・・とならんであります。

フランスからもってきた
アールヌーボーの図案集

こちらが浅井忠の図案集から「瓜」

浅井と工芸家のコラボでできた美しい蒔絵の箱。
これ、すっごく綺麗です・・・
池田秋悦

載せきれないですが、素敵なものたくさんでした。

陶磁器はわたし、あまり詳しくないので
ろくに写真もとらなかったのですが
そんな私でも
これでお茶を出されたらびびるなぁ、というような
凝ったデザインのティーセットがならび
その先に近代の作品がありました。


谷波山

上品で柔らかな美しさ。
彫刻科出身だというこの彫りの繊細さ。
磁器のことは何もわからないけれど
見入ってしまいます。



これも波山。

れも。

日本美術協会展で金碑第一席を受賞した作品だそうです。

学校の資料や研究のため随分とお金をかけたのが伺えます。

なかなか見られないお宝、お時間ありましたらぜひ。

特別展 「浅井忠の京都遺産―京都工芸繊維大学 美術工芸コレクション」

開館期間
2017年9月9日(土)―10月13日(金)
午前10時00分~午後5時00分(入館は4時30分まで)

開館期間中の休館日
休館日:月曜(9/18・10/9は開館、9/19(火)・10/10(火)は休館)
入館料
一般 800円(640円) / 学生600円(480円) / 中学生以下無料
20名様以上の団体の方は(  )内の割引料金
港区民(在住・在勤か在学)の方は証明書提示にて無料

秋に向けて お外で描くよ~!


9月のお教室が始まり、ちょっとばたばたしております。
10月はイベントが目白押し・・・

だってやっぱり芸術の秋!

お外で描きたいじゃないですか~。
紅葉だってきれいだし。

そんなわけでまた運河のギャラリー平左衛門さんで
ワークショップを行います。

こんどは個展ではないので
みんなと一緒に描けたらいいなと思っております。

10月12日(木)予定です。
詳細はまたのちほど!

今日のスケッチはお盆のころに売ってた
ゴー☆ジャスな鬼灯!

お教室でみなさんと描きました。
横っちょから見てる感満載ですが・・・

今日もアップしました、20分スケッチ。
わかりやすい、と
ご好評いただいております♪

パレットが見たい!とのご要望を受けまして
写してみました。
あと声が聞き取りにくい、とのこと。
これはもう撮っちゃったあとだったので
次回からの課題かな。
音楽は小さくしてみました。

20分スケッチvol.5

こんな感じでほぼ毎日20分スケッチアップしてます。
チャンネル登録、よろしくお願いします。
あとご意見ご要望、またぜひ聞かせてくださいね。

こちらもよろしくお願いいたします。

2018年カレンダー総選挙~~!
ご参加いただいた方にはカレンダー300円引きチケットをお送りいたします。

昨日か今日ご投票くださった松戸市の方、
生徒さんかと思うのですが
メールアドレスの入力ミスかも。
チケットお送りできないのです~><
ご住所は入れなくても大丈夫、
こちらからご連絡くださいませ。

投票の際の注意点です。
画像の右下に虫眼鏡マークがあって画像を拡大できるのですが
そのときに虫眼鏡マークからずれてしまうと投票になってしまって
次の月にいってしまいます。。。!
おもってたのとちがうのに投票してしまったら
一度投票画面を閉じてもういちど初めからやり直してくださいね。

なお9月20日〆切とさせていただきます。

皆様のご参加、お待ちしております♪
どうぞよろしくおねがいいたします。

2018年カレンダー総選挙 参加はこちら


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真夏の風船・・一緒に飛ぼう!動画配信とカレンダー総選挙のお知らせ


秋のような気候ですね。
きもちよい!
お外スケッチによい季節となりました。

今日アップするのは屋内で描いたものですが・・・


フウセンカズラ~!

可愛くて大好きな植物です。
真夏のベランダでもいきいきと涼やかな葉を茂らせ
ころころとかわいらしい実を成らせてくれます。

よくちいさめのスズメバチみたいなのが蜜を吸いに来ますね。


これ、種もかわいいんだよね~。
ハートマークがついてるんです。^^

このフウセンカズラを葉書サイズに描いてるのを
20分スケッチでアップしているんですが
前日の曇りにあわせて明るめに設定していたら
この日は晴れてたので
めっちゃ白とびしちゃってて
編集で調整したけど
ちょっとみづらいです・・・
そんな失敗もありますが
ここからみてみてくださいませ。

20分スケッチvol.3

あと、こちらは昨日アップしたもの。
何を描いてるでしょうか~?

20分スケッチvol.4

こんな感じでほぼ毎日20分スケッチアップしてます。
チャンネル登録、よろしくお願いします。
あとご意見ご要望、ぜひ聞かせてくださいね。

それとひとつお知らせ!

今年もカレンダーを作る季節がやってきました。

今年は選挙制にしたいと思います。

・・・どういうことかって・・・?

各月3枚の絵をピックアップしてありますので
その中からこの月はこれがいい!って思う絵をタッチして選んで下さい。

名づけて2018年カレンダー総選挙~~!
ご参加いただいた方にはカレンダー300円引きチケットをお送りいたします。

投票の際の注意点です。
画像の右下に虫眼鏡マークがあって画像を拡大できるのですが
そのときに虫眼鏡マークからずれてしまうと投票になってしまって
次の月にいってしまいます。。。!
おもってたのとちがうのに投票してしまったら
一度投票画面を閉じてもういちど初めからやり直してくださいね。

なお9月20日〆切とさせていただきます。

皆様のご参加、お待ちしております♪
どうぞよろしくおねがいいたします。

2018年カレンダー総選挙 参加はこちら


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フウセンカズラ(風船葛)
学名:Cardiospermum halicacabum
科名:ムクロジ科
別名:バルーンバイン
原産地:熱帯・亜熱帯のアジア・アフリカ
開花期:7月~9月

属名のカルディオスペルマムはギリシア語のカルディア(心臓)とスペルマ(種子)からなり
種子に白いハート型の模様があることにちなむ。

花言葉:「一緒に飛びたい」

秋の風が吹くのに初夏の花・・・濃い色のお花を描くには?


こちらにアップしないままスケッチがたまっております。
これは5月か6月かな。
クレマチス。

好きなお花のひとつです。


あ、5/29って書いてありますね。
やっぱりそのくらいだ。

こういう濃い色のお花を描くときは
いつもみたいにわさっとは塗りません。
濃い色は淡い色とちがって
周りから形を整えることができないので
けっこう慎重に
一発勝負!の心構えで臨みます。

今日の動画もそんなかんじ。
見てみてね♪

20分スケッチvol.2


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クレマチス(Clematis)
学名:Clematis
科名:キンポウゲ科センニンソウ属
原産地:北半球の各地
開花期:4月中旬~10月(種類による)

古くから親しまれているガーデンプランツの一つ。
英国ではつる性植物の女王として位置づけられ
バラのパートナープランツとして親しまれている。
クレマチスのなかには、1年に1回、スポット的に開花する一季咲きのグループのほか
長期間にわたって花が次々と咲いたり、剪定すると繰り返し咲く四季咲きのグループがある。

花言葉:「精神の美」「旅人の喜び」「策略」

乗鞍スケッチツアーの下見と新しくはじめたこと


おまたせしました、乗鞍の続きです。
二日目は山頂まで行かずにひとつ手前で下車してみました。

意外とここで降りる人も多いのです。
なぜなら・・・

雪がある!!!

みなさん、スノボを小脇に抱えて登っていきます。
真夏でも滑れるんですね!

中にはチャリで登ってきてここで滑るという
超アスリートな方もいらっしゃるようです。

・・・がわたくしはスケッチブックを抱えて道沿いを歩きます。

ひゃっほう!

なんて可愛い!!!

どうもこの辺の雪はつい最近溶けたかんじです。
山菜気分のちいさな柔らかな芽が出てたりします。


ミヤマキンバイかな。
明るい黄色、くすくす笑っている乙女たち。

これは先日アップしたコウメバチソウに似てますが、葉っぱがちがいますね。
チングルマの花です。
初秋にふわふわした白い綿毛をなびかせます。

迷いに迷った挙句、ミヤマキンバイちゃんに決めました。

岩の隙間で咲いているところが
いかにも山のお花といった風情で
素敵でした。

道沿いに歩くだけでこんな素敵な群生も見られます。
しかも人通りはあまりありません。
時折自転車で走る人が通り過ぎるくらい。

ヨツバシオガマ、ミヤマアキノキリンソウ、
うしろのもさもさしたのはオンタデかな?

周りにはもっともっとたくさんの
珍しい高山植物がたくさんあって
全部描きたかったのですが
あと3日はかかりそう・・・

あきらめて下山。

そうそう、この日は前日よりもずいぶん暖かく
日差しも強かったです。

それでもたまに冷たい風が吹いて
ものすごく寒くなったりします。
気温の変化がすごい!

まあ、それはともかく
スケッチが目的なら、頂上までいかずに
ここにしたほうが
描きやすいと思います。

あと、もう一箇所素敵なところを見つけました。


山登らない!(笑)

すずらん橋バス停の近くですが、スキー場です。

素敵じゃないですかーーーー?!
ヤナギランとコオニユリが群生しています。
隙間には萩も咲いています。


可憐だわ~。

で、もちろん描きました。

こんなかんじです。

けどね、小雨が降ってきちゃったんです。
たいしたことないような気がして
夢中で描いてたのですが
終わって移動している間に
すっかり絵具が流れてしまいまして・・・・

作品は緑とオレンジのどろどろの紙になってしまいました。

。。。がっくし・・・

復活させようとはしてますが
あまり期待しないでお待ちください。

ここはたとえば、山頂付近の天気がイマイチだったりした場合はよいかなと思います。
ここも降っちゃったら近くの白骨温泉に入って
まったりしましょう♪

そんなかんじで来年の夏、楽しみにしててね~!

あと、もうひとつお知らせ。
これはわたしのチャレンジでもあるのですが
日々のスケッチを「20分スケッチ」
としてYouTubeにアップすることにしました。
スケッチはいいんですよ、いつもやってることですから。
でも画像処理とかアップロードとかにやったら時間がかかってて
めげそうなんですが
どうぞ応援してください。
チャンネル登録、よろしくお願いしまーす!
今回の映像ね、声がよく聞こえないの。
次回ちょっと声張ってみよう。。。
ご意見もよろしくおねがいしますね。
20分スケッチvol.1


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ミヤマキンバイ(深山金梅)
学名:Potentilla matsumurae
科名:バラ科キジムシロ属
分布:本州中部以北・北海道・千島列島・サハリン・済州島。
環境:亜高山帯~高山帯の砂礫地、草地に生育。
開花期:7-8月

花言葉:「幸せ」

ヨツバシオガマ(四葉塩釜)
学名:Pedicularis japonica
科名:シオガマギク属
分布:北海道から中部地方以北の高山帯。
開花期:6-8月

花言葉:誘惑

ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)
学名:Solidago virgaurea subsp.
科名:キク科アキノキリンソウ属
分布:東北アジア及び日本の北海道と
   本州中部以北の亜高山帯〜高山帯の草地、砂礫地に生育。
開花期:8-9月

花言葉:天真爛漫

来年のスケッチツアー候補 その1


予告してからちょっと経ちましたが
来年の夏企画の下見
乗鞍のようすをお伝えします。

個人で行く場合、松本から松本電鉄の新島々駅、そこからバスを乗り継いでいくか
車でシャトルバス乗り場に行きます。

ここはマイカー規制があって
自家用車では乗鞍スカイラインを使うことはできません。

自転車で登るつわものがたくさんいたのにはオドロキ・・・
わたしも自転車好きですが
これは大変すぎる・・・

バスは往復2500円。

でもこれで労せず高山植物の咲き乱れるお花畑に行けるのだから
安いものです・・・

わたしも山登り、きらいではないのですが
なんせ目的がスケッチなので荷物が重い。

できるだけ楽していって
エネルギーはスケッチに注ぎたいのです。


ひゃっほう!山頂!
登山服の皆さんはここからほかの山の頂上を目指します。

わたしはこの池の周りで十分すぎるくらい!

いきなりこんな可愛い子がお出迎えしてくれます。

残念ながら、コマクサが終わりがけ。

何種類の高山植物をみただろう?
もうもう、わんさか咲いてました!
この池を1周する必要もないです。
描くものには困りません!

もちろん山を描くのもよいと思います!

とりあえずいろいろ咲いてるとこをスケッチ。


黄色いのはウサギギクという可愛い名前のお花。
イワギキョウやヨツバシオガマも咲いています。



こういう感じの清楚な白い花が何種類かあったんだけど
これはコウメバチソウかな。
かわええ♪

この乗鞍スカイラインを使えば
脚の悪い方でも高山植物を描きにいけます!
もちろん山の風景も。

このシャトルバス、2,500円は若干高いですが
バス、タクシーは入れるので
みんなでバスを借り切って行けば楽だし割安。
柏から乗鞍山頂までずっと乗っていけちゃうってすごくないですか?^^

で、ここの場所のわたくしの感想。
お花はすばらしい!
風景もすばらしい!

でも寒い!!!

バス乗り場までは暑かったんですよ、普通に。

晴れてましたし。

頂上はめっちゃ寒いです。
長袖長ズボンで行ったのですが
その上からフリースや合羽を着込みました。

そして日が射すと暑い・・・

雨が降ったりくもったりはれたり
めまぐるしく天気が変わり
そのたびに気温も変わりました。

上着と合羽はお忘れなく!

あと日焼け止めもしっかり!

それとこの頂上の乗鞍バスターミナルまで来てしまうと
人が多いです。

私のように石になる術を心得ていれば大丈夫なのですが。←うそです

やっぱりちょっと描きづらいですね。。。

というわけで翌日はちょっと工夫してみましたよ。

次回に続く・・・

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ウサギギク(兎菊)
学名:Arnica unalascensis var. tschonoskyi
科名:キク科ウサギギク属
分布:本州中部以北・北海道・千島列島・アリューシャン列島
環境:亜高山帯から高山帯に分布、草原地帯に生育
開花期:7-8月
別名:キングルマ(金車)

ウサギギクの和名は、葉の形がウサギの耳を思わせることに由来する。
花言葉:「愛嬌」

イワギキョウ(岩桔梗)
学名::Campanula lasiocarpa
科名:キキョウ科ホタルブクロ属
分布:北東アジア~北アメリカの亜高山帯~高山帯に分布する
   日本では、北海道~中部地方の高山の砂礫地や草地
開花期:7-8月

花言葉:誠実な恋、感謝、美点の持ち主

コウメバチソウ(小梅鉢草)
学名:Parnassia palustris L. var. tenuis
科名:ユキノシタ科
分布:北海道から中部地方以北の高山帯に分布
開花期:7-8月

ウメバチソウの高山型の高山植物

花言葉:いじらしさ(ウメバチソウ)

急死したわんちゃんと生まれてくるいのちと

来年の夏企画のロケハンのもようをお送りする予告をして
数日たちましたが
写真の整理が追いつかず・・・
もうしわけありませんが
今しばしお待ちを!

今日はいつもとちょっとちがったお話を。

一部の方は私がお菓子作りが好きなことをご存知かと思いますが
最近急にに上手になったと思いません?

ふふふ。
実はYouTubeでお菓子教室をされている
藤六愛先生の動画で学んでいるのですよ。

その私の大好きなろく先生から
5歳で急死した愛犬、ここなちゃんの絵を描いてほしいという依頼を受けました。

実はこうした依頼は今までお受けしませんでした。
やはり実際に会ったことのあるわんちゃんにゃんちゃんでないと
写真だけでは似ないからです。
人物もそうなのですが
写真だけだと一見そっくりでも魂のこもらない絵になります。
それがいやなのです。

前にいちどだけ、生徒さんのわんちゃん、ももこちゃんが病気になり
いつ亡くなるかわからないので描いてほしいといわれて
我孫子まで出向いて描かせていただいたことがあります。
そのときはこのスケッチをもとにして
作品にしてお渡ししました。

(ちなみにその後、治療のかいあって
今も元気に過ごしているそうです。^^)

・・が
このたびはもう亡くなってしまっているので
会うことができません。

朝元気にごはんを食べてたのに
午後おうちに帰ってみたら亡くなっていたという
あまりにショックな・・・。
5歳の若さで。

なんとか力になりたいと
できるだけたくさんのよい写真と
動画があれば送ってくださるようお願いしました。

動画がね~
なんか泣けちゃうんですよ。
愛されてるのがびしびし伝わってくるんですね。
ここなちゃんも優しいかわいい子だというのがよくわかりますし。

いちばんのよりどころにしたのがこの写真です。

写真をもとに描くにあたって気をつけること

それは写真につきものの歪みです。

集合写真を撮ると端っこの人が太くなるでしょ?
あれと一緒ではしっこが引き伸ばされるのです。
あと、犬猫の場合飼い主さんが撮ると
どうしても見下ろす感じで撮ってしまうので
身体がちいさく写ります。

そこを修正しながら描きます。

あと、この写真だと
お耳がそっぽ向いてますね。

飼ってらっしゃる方ならよくご存知だとおもうのですが
わんちゃんもにゃんこも
関心があるほうにお耳が向きます。
写真を撮ったときになにか気になる音がしたのかもしれませんが
どうせ描くならこちらに気持ちを寄せてる絵にしたいですよね。

なのでお耳はこの写真を参考に
アレンジしました。

そして仕上がったのがこちら。

いちばん気持ちを入れるのは目元と口元です。

湿ったお鼻をちょんちょんしたり
ぺろんとなめてもらったり
愛情を示すパーツがそろっているのが口元です。

おめめは言わずもがなですよね。

じつはこれを描く前に
1枚失敗しています。
2日かけて描いたのですが
描きすぎちゃってダメにしちゃったのです。

そしてこれは心を集中させ
一気に2時間で描き上げました。

水彩画をされている方ならおわかりかと思いますが
時間をかければよいというものではありません。

先に1枚さんざん描いて失敗したからこそ
できた1枚です。

ろく先生は今臨月で
明日ご出産予定。
入院なさる前にお渡ししたくて
昨日徳島まで飛びました。

こんなに喜んでいただけるとは思いませんでした。
ご家族みんなにここなちゃんが愛されていたのだと
壁いちめんに飾られた写真をみて伝わってきました。

ここなちゃんが急死したとき
もしかしたら子供を授かるんではないかと感じたそうです。

ここなちゃんに見守られて
元気な子がきっと生まれることでしょう。

今回のことを通して
私の絵が人に大きな慰めを与えられることに気づきました。
絵を描いてこんなに喜んでいただいたことは
正直初めてです。

私自身、20年も一緒にいた黒猫のあんみつさんを亡くしたときは
ほんとうにさびしくて
ずっと立ち直れませんでした。
あんなに何度も何度も描いていたあんみつさんの姿を
全く描くことができなくなってしまいました。
1年近くたってやっと描くことができたのがこちらの作品
いまでも部屋に帰ると
とことこと迎えに出てきてくれそうな気がします。

かわいいパートナーを亡くして
立ち直れない方、
もしお役に立てるならご相談ください。

お待たせするかもしれませんが
心をこめて描きます。


徳島は山あり川ありで美しいところでした。
今回は時間がなくて弾丸ツアー、
ゆうべ夜行バスで帰ってきちゃったので
あまりスケッチできませんでしたが
またぜひ来たいです。

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軽井沢スケッチツアー ロケハン!

蒸し暑い日が続きますね。
皆様、いかがお過ごしですか?

お盆休み、わたくしは
先日宣言しておりました
スケッチツアーの下見に行ってまいりました。

まずは今年の秋に企画している軽井沢!

軽井沢の紅葉はとても美しく
ここ、雲場池は有名ですね。

が、しかし紅葉の時期はとても混雑します。
この日もお盆休みとあってけっこうな混み具合。

でもこの今緑色の楓が紅葉したらどれだけ美しいことか・・・

余談ですが
きのこ、たくさんありました。

人混みに負けずにスケッチ。

きれいなところではありますが
なにせ混んでいて
通路が狭いので
ほかの観光客の方の邪魔になってしまうかもしれません。

描きにくいしね。

というわけで第二候補の塩沢湖に行ってみたのですが

入場料800円

かなり人工的に整えられていて
どうもときめかない・・・
柏の葉公園とあまり変わらないような・・・・

なので奥の手

わたしが前にきのこ仲間と行ったこの秘密の場所でいかが?

ほんとに森ですね。

行ったとき、あいにく雨が降りだしてしまって
写真がイマイチですが
とても美しい場所です。

こんなですが、一応近くにトイレもあります。

・・・やだ?

大丈夫、午前2時間描いて昼休み
午後も2時間の予定ですので
まあ、保険みたいなものです。

ここでは雨のためスケッチしませんでしたが
しばらくしてやんだので
カフェ近くの森で咲いていた
ボタンヅルをスケッチ。

風景でもよいですし、
こうしてここでしか描けないような
高地の植物のスケッチを楽しむのもアリ!

前回のブログでも書きましたが
今回は初の試みですので
木下の教室の方のみの参加者募集とさせていただきます。
ですので詳細は教室で!
お休み中の方も参加OKですので
こちら

からお問い合わせください。

またいろいろ検討して
来年は一般の方もご参加いただけるよう
工夫しますね。

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さて次回のブログは
来年の夏のスケッチツアーに向けて
とってもよい場所を見つけて来ましたので
そのご報告。

ボタンヅル(牡丹蔓)
学名:Clematis apiifolia
科名:キンポウゲ科センニンソウ属
分布:本州、四国、九州。世界では、朝鮮、中国の暖帯から温帯にかけて。
環境:山野の日当たりのよい草原や林縁などで、低木林や他の草などにからんで生育
開花期:8月~9月

有毒植物。
切り口に接触すると皮膚炎を起こす。毒性成分はプロトアネモニン
和名は、葉の様子がボタン(牡丹)に似、つる性であることからついた。
よく似たセンニンソウは葉が羽状複葉、雄しべが萼片より短い。蕾の先が尖る。

花言葉:「休息」

盆花


私は北海道うまれ。
今住んでいる関東では盆花といえばミソハギですが
北海道ではこの花魁草を指します。
(ピンクのほうね)

お盆ですねー。
お休みの方が多いですよね。
いろいろな過ごし方がありそう。
木下家はとりあえずお墓参りは済ませました。
とても暑い日で、金属の花入れが触れないほど熱くなってました・・・。

さて、教室もしばらくありません。
なのでわたくし、秋のスケッチツアーに向けて
下見してきますね!
今回のスケッチツアー、初の試みで
バスをチャーターしてみようかと思います。
荷物が多いからきっと楽チンよ♪
お昼は素敵レストランですよ♪

初めてのことなので
今回の参加者は木下の教室の生徒さんに限らせていただきます。
お休み中の方もOKですのでお問い合わせくださいね。

詳しくはまた教室でね♪

木下美香の水彩画教室、日本画教室のご案内はこちら

宿根フロックス
学名:Phlox paniculata
科名:ハナシノブ科
和名:クサキョウチクトウ(草夾竹桃)
別名:オイランソウ(花魁草)、フロックス・パニキュラータ
原産国…北アメリカ
開花期:6月~9月

フロックスの仲間は、北米を中心に67種が分布するハナシノブ科の多年草、または一年草。
その中で一般的に宿根フロックスとして流通しているのは、北アメリカ原産の多年草
フロックス・パニキュラータ種(Phlox paniculata)
パニキュラータ種は、東部および中央アメリカ、カナダ東部に分布しており
雑木林や森林、道端や牧草地などに自生している。
日本への渡来時期の詳細は不明だが、江戸時代の書物に登場することから
栽培の歴史は古い植物と言える。
和名の「クサキョウチクトウ」というのは、葉っぱの形や花がキョウチクトウに似ていることに由来。
別名の「オイランソウ」というのは、華やかに咲く様子を花魁の姿に見立てたこと
また、花の香りが花魁の白粉の匂いに似ていることから。

「オイランソウ」の名前で呼ばれることの多かった宿根フロックスだが、
近年では「花魁」という名前のイメージがあまり良くないということで
「宿根フロックス」の名前を使うことが多いようである。

花言葉:「温和」「合意の関係」「不活発」「同意」「協調」「一致」

久々のきのこと水溶性鉛筆と


秋のもの、と思われているきのこですが
実は夏に出るものも多いのです。
ただ、今年の夏の始まりは雨がとても少なかったですよね。
梅雨らしい日があまりありませんでした。
なのでいつも出る夏のきのこが全然なく、
とってもさびしい思いをしておりました。

・・・が、梅雨が明けてからなんだかぐずついたお天気が続きます。
すると

こんなん出てました!

ちゃーん!

ヤナギマツタケ!

どこにでもあるような茶色いきのこに見えるでしょ?
わたしは初めて見ました。
意外と都会派のきのこらしいです。
そしておいしいそうです。

・・・が食べてません。
ちょっと古かったのでした。
胞子の色が茶色いようで
茶色くくすんでたのと、なんだか乾いていて
あんまりおいしそうではなかったんですよねー。
でもきのこに詳しい方(Iさん)によると
これぐらいのを食べて、歯ごたえがあっておいしかったそうです。
・・・がーん。

*野生のきのこはちゃんとわかる方にみてもらってくださいね。
むやみに食べてはいけません!

今日は特に変わった技法は使っていないなあ。
きのこを描きたいっ!って方がたくさんいるとも思えないしね。(笑)

でもひとつ画材を紹介しましょうか。
わたしの教室にいらしてる方ならよくご存知の水溶性鉛筆
ファーバーカステル グラファイトアクエレル

リンクがAmazonになっちゃったけど
ファーバーカステルのホームページに載っていない・・・
たしか1本270円くらいだったかな。
最近この鉛筆にハマっています。
この絵でいうと鉛筆の線かな?ってとこはほとんどコレです。
乾いているところに描くと普通の鉛筆(ただし練りゴムで消えにくい)ですが
絵具を塗ってまだ乾いていないところに描くと
とてもきれいな黒が出ます。
これもカッターできんきんに尖らせて鋭い線を使うのが好き。
写真だとわかりづらいですね・・・
きのこときのこが重なっているところとか
切り株の皮の陰とか
ちょっときりっとさせたいところに使ってます。
切り株の黒い色もこの鉛筆を水でのばした色だったと思います。
黒なんだけれど、ちょっとグレーっぽいっていうかね・・・
なにしろきれいな黒です。
HB~8Bですが、別に全部そろえる必要はなくて
わたしは2B,4B、6Bくらいをもっています。
4B6Bを主に使っていて
ちょっとカチッとさせたいところは2Bを使う感じ。

柏近辺の方はいしど画材
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ヤナギマツタケ(柳松茸)
学名:Agrocybe cylindrica
科名:モエギタケ科(以前はオキナタケ科とされていた)
環境:ハコヤナギ類、カエデ類、ニレ類などの広葉樹の枯れ木や生木の腐朽部に発生。
時期:初夏
食毒:食

公園の植木や街路樹など身近なところに発生することも多い。
自然界では傘の直径5〜15cm、柄の長さも10 cm前後となり比較的大型の子実体を形成する。