出発がいよいよ一週間後に迫ってきました。
楽しみすぎて寝られない、というのはだいぶ収まってきて
落ち着きを取り戻しつつあります。
というのも体調崩したり(すでに回復)転んで怪我したり(たいしたことはないです)して
あまりばたばたできなくなっちゃったんですよね~。
そうっと何事も無理しないように過ごしております。
今日アップしたのは今回出す作品の中でいちばん小さいもの。
Fleeting moment 300mm x 300mm Mixed media
技法としては前回のLIFE(Red)と同じくミクストメディア。
蓮の葉の上のころころとした露。
これも20年前から水彩、日本画、木版画などで描いているモチーフです。
こうしたすぐにも消えてしまいそうな美しさを持つものに私はいつも惹きつけられるのです。
今回出す3点のテーマはどれもこの儚い瞬間の美、Fleeting moment。
出展するにあたって今年の4月にいちども行った事のなかったニューヨークに下見に行きました。
美術館はもちろん素晴らしかった!
けれどギャラリー街に行ってショックを受けました。
あれはもうすでに抽象でもない、
ミニマムアート、というのでしょうか
無機的なモノが置いてあるだけだったり
ストッキングを伸ばしてパネルに貼り付けてあったり
写真も素人が撮ったスナップのようなものを伸ばして展示してあったり
映像の展示も見たけれど、ひたすらソファーを壊してる映像だったり
太り気味のごく普通の女性がお風呂に入ってなにやら新聞記事を壁に貼り付けながら
ケーキをむしゃむしゃ食べていたり
・・・全くわかりませんでした。
美しいと思える作品がとても少なかった・・・ていうかほとんどなかった。
ここで発表して認めてもらえるんだろうか?
ここで発表する意味があるんだろうか?
これらを理解できなくて私にアーティストの資格はあるんだろうか?
かなりおちこんで帰ってきたのですが
もうやると決めてしまっていたので
できることを精一杯やることにしました。
ステートメントを書くにあたって今までやってきたことを思い出したり
私は何をいちばん表現したいんだろう?と改めてじっくり考えました。
さかのぼること16年?かな?
父が亡くなって誰でもいつかは死ぬ、というごくごくあたりまえのことに気がつき
大きなショックをうけたことがきっかけで
水に浮かぶ花びらを半抽象的に描きました。
手のひらに包んだ細かい砂が零れてしまうように
どんなにぎゅっとつかんだ大切なものでもいつかは失われてしまう。
悲しいことだけれど、だからこそいのちは美しい。
そういう思いをこめて描いていたのです。
そこから派生した半抽象画はデパートで発表して一枚も売れませんでした。
それ以来ずっと封印していたんだけれど
これがいちばんわたしのやりたいことなんじゃないかという結論にたどり着いたのでした。
数年前よりたくさんスケッチをこなし
いろんなスタイルの絵を描いて
自分の中ではグレードアップしたつもりです。
周りからは絵が変わった、といわれるのですが
自分の中では戻ってきた感じ。
ニューヨークの人々にはどう映るのかわかりませんが
伝わるものがあるとよいなとおもいます。
ギャラリー名:パラソルプロジェクト
アドレス:2 Rivington St, New York, NY 10002 アメリカ合衆国
2017・7・19~23
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