来年の夏企画のロケハンのもようをお送りする予告をして
数日たちましたが
写真の整理が追いつかず・・・
もうしわけありませんが
今しばしお待ちを!
今日はいつもとちょっとちがったお話を。
一部の方は私がお菓子作りが好きなことをご存知かと思いますが
最近急にに上手になったと思いません?
ふふふ。
実はYouTubeでお菓子教室をされている
藤六愛先生の動画で学んでいるのですよ。
その私の大好きなろく先生から
5歳で急死した愛犬、ここなちゃんの絵を描いてほしいという依頼を受けました。
実はこうした依頼は今までお受けしませんでした。
やはり実際に会ったことのあるわんちゃんにゃんちゃんでないと
写真だけでは似ないからです。
人物もそうなのですが
写真だけだと一見そっくりでも魂のこもらない絵になります。
それがいやなのです。
前にいちどだけ、生徒さんのわんちゃん、ももこちゃんが病気になり
いつ亡くなるかわからないので描いてほしいといわれて
我孫子まで出向いて描かせていただいたことがあります。
そのときはこのスケッチをもとにして
作品にしてお渡ししました。
(ちなみにその後、治療のかいあって
今も元気に過ごしているそうです。^^)
・・が
このたびはもう亡くなってしまっているので
会うことができません。
朝元気にごはんを食べてたのに
午後おうちに帰ってみたら亡くなっていたという
あまりにショックな・・・。
5歳の若さで。
なんとか力になりたいと
できるだけたくさんのよい写真と
動画があれば送ってくださるようお願いしました。
動画がね~
なんか泣けちゃうんですよ。
愛されてるのがびしびし伝わってくるんですね。
ここなちゃんも優しいかわいい子だというのがよくわかりますし。
いちばんのよりどころにしたのがこの写真です。
↓
写真をもとに描くにあたって気をつけること
それは写真につきものの歪みです。
集合写真を撮ると端っこの人が太くなるでしょ?
あれと一緒ではしっこが引き伸ばされるのです。
あと、犬猫の場合飼い主さんが撮ると
どうしても見下ろす感じで撮ってしまうので
身体がちいさく写ります。
そこを修正しながら描きます。
あと、この写真だと
お耳がそっぽ向いてますね。
飼ってらっしゃる方ならよくご存知だとおもうのですが
わんちゃんもにゃんこも
関心があるほうにお耳が向きます。
写真を撮ったときになにか気になる音がしたのかもしれませんが
どうせ描くならこちらに気持ちを寄せてる絵にしたいですよね。
なのでお耳はこの写真を参考に
アレンジしました。
そして仕上がったのがこちら。
いちばん気持ちを入れるのは目元と口元です。
湿ったお鼻をちょんちょんしたり
ぺろんとなめてもらったり
愛情を示すパーツがそろっているのが口元です。
おめめは言わずもがなですよね。
じつはこれを描く前に
1枚失敗しています。
2日かけて描いたのですが
描きすぎちゃってダメにしちゃったのです。
そしてこれは心を集中させ
一気に2時間で描き上げました。
水彩画をされている方ならおわかりかと思いますが
時間をかければよいというものではありません。
先に1枚さんざん描いて失敗したからこそ
できた1枚です。
ろく先生は今臨月で
明日ご出産予定。
入院なさる前にお渡ししたくて
昨日徳島まで飛びました。
こんなに喜んでいただけるとは思いませんでした。
ご家族みんなにここなちゃんが愛されていたのだと
壁いちめんに飾られた写真をみて伝わってきました。
ここなちゃんが急死したとき
もしかしたら子供を授かるんではないかと感じたそうです。
ここなちゃんに見守られて
元気な子がきっと生まれることでしょう。
今回のことを通して
私の絵が人に大きな慰めを与えられることに気づきました。
絵を描いてこんなに喜んでいただいたことは
正直初めてです。
私自身、20年も一緒にいた黒猫のあんみつさんを亡くしたときは
ほんとうにさびしくて
ずっと立ち直れませんでした。
あんなに何度も何度も描いていたあんみつさんの姿を
全く描くことができなくなってしまいました。
1年近くたってやっと描くことができたのがこちらの作品。
いまでも部屋に帰ると
とことこと迎えに出てきてくれそうな気がします。
かわいいパートナーを亡くして
立ち直れない方、
もしお役に立てるならご相談ください。
お待たせするかもしれませんが
心をこめて描きます。
徳島は山あり川ありで美しいところでした。
今回は時間がなくて弾丸ツアー、
ゆうべ夜行バスで帰ってきちゃったので
あまりスケッチできませんでしたが
またぜひ来たいです。
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