デパートの個展中に咲き出した梅は
次の個展の準備に追われていたころにピークを迎え
スケッチに行く余裕ができたころにはすっかり終わりがけだった。
がっくりと梅園を歩いていたら
1本だけ淡いピンクのが
まだ蕾をのこして美しく咲いているではないか~!!!
描いている間にちょうちょが飛んできたりして春爛漫♪
・・・でもまてよ・・・?
ひとつ蕾をぱくり。
あ、これは梅ではなくあんずですな!
梅もあんずも蕾をかじると苦いのだけれど
ペッて吐き出したあと
ほのかに梅は梅の香りが
あんずはあんずの香りが口にのこる。
ほんとだよ~!
ぜひお試しあれ!
さて問題。
このお花はなんでしょう~?
・・・答えはアーモンド!
うろ覚えなのだけれど、赤毛のアンだったかな?
外国のお話の中に
アーモンドの花がいっぱいに咲く描写があったような気がする。
こんな美しいお花がいっぱいに咲いたら
どんなにか素敵な光景だろう。
それでアーモンドの蕾のお味は・・・?
ちょっと大きいので勇気がいったけど
やっぱりアーモンドの味!
アンズ(杏子/杏)
学名:Prunus armeniaca
科目:バラ科サクラ属の落葉小高木
花期:3月下旬~4月上旬
別名:カラモモ(唐桃)英名アプリコット
アーモンドやウメ、スモモの近縁種。
日本には古代に中国から伝えられ万葉集には「杏人」の原文表記がある。
仮名書きのカラモモは古今集に見える。
中国古代、呉の国に董奉という仁医がいて、
貧乏人からは治療代金をとらず、
かわりに症状の軽い患者には杏を一株、
重病者には杏を五株植えさせた。
数年で家のまわりに杏の林ができた。
それ以来「杏林」は医者の尊称となった。
花言葉:「はにかみ」「乙女のはにかみ」「疑い」
あふからも ものはなのはなほこそ かなしけれ 別れむことを かねて思へば
清原深養父
唐桃の花、をかけてる歌。
「逢ってもすぐに物悲しくなってしまう、
それは別れることを先に想像してしまうから」
アーモンド(ヘントウ(扁桃)・ハタンキョウ(巴旦杏))
学名:Prunus dulcis
科目:バラ科サクラ属の落葉高木
花期:日本では3 – 4月
原産地:アジア西南部
南ヨーロッパ、アメリカ合衆国、オーストラリアなどで栽培されており
アメリカ合衆国のカリフォルニア州が最大の産地。
花言葉:「希望」「真心の愛」「無分別」「愚かさ」「永久の優しさ」
アーモンドの伝説。
トロイ戦争からの帰り道、船が難破しトラキア(現在のブルガリア)に漂着した
デモフィーンは、王女フィリスと恋に落ちた。
王の助力で船が修復され、再び航行することが可能になったデモフィーンは、
本国ギリシアでの用件が片付き次第戻って結婚することを約束したけれど
フィリス姫よりも美しい少女に出会い、恋に落ちてしまった。
フィリス姫は、毎日トラキアの海岸に立ち尽くして
デモフィーンの帰りを待ちわびていたのだけれど重い病にかかり死んでしまう。
デモフィーンがそれを知りトラキアに戻ってくると彼女のなきがらは
神々によってアーモンドの木に変えられていた。
青年がその木にすがりついて泣くと見事な美しい花を咲かせるようになったという。