旅立ち

あんみつさんが亡くなって1週間がたった。
しばらく泣き暮らしていたけれど
すこしずつ不在に慣れてきた。
それでもまだお部屋に帰るのがつらい。
20年も一緒だったんだものね。
まだお部屋のどこかにいるような気がする。

みごとに老衰。
病気ひとつせず、ほんとうに手のかからない子だった。
亡くなる前日まで少なくなってたけれどごはんをたべ
よろよろとしながらもトイレで用を足そうとしていた。
その日は朝からふらふらと階段を何度も下りてきた。
死に場所を探してたんだね。
その度につれもどしたらついにあきらめて
お部屋で横になった。
お仕事から帰ってようすをみて
もうダメだとわかった。
その晩、12時をまわったころちいさく「にゃあ」とないた。
ごあいさつだと思ったので抱き上げた。
腕の中で少しずつ息がちいさくなっていって
そのうちとまってしまった。
きれいなお顔だった。


麝香揚羽 (木版画)12×18cm

明日からすこし旅に出ます。
とりあえずIさんの軽井沢の別荘へ。
そのあともしかしたら新潟まで足を伸ばすかもしれないし
かえってくるかもしれない
そんなかんじで・・・

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