また秋のスケッチ、ヘクソカズラ。
可愛そうな名前・・・
確かにニオイは特徴的だけど
そこまで臭くはないよ~。
ヘクソカズラのスケッチ(F4 水彩)
今日から教室が始まりました。
久しぶりのお教室、やっぱり楽しいです♪
で、教室でも年賀状でも何人かの方に言っていただいたのですが
以前ご紹介した三菱1号館美術館でやっている
フィリップス・コレクション展がよかったと。
ブログの紹介記事はこちら
いわゆる有名どころね、という絵画展ではなく
個人のこだわりコレクションなので
有名な作家の作品でありながら
一味違う感覚で楽しめるのです。
調子に乗って最近観たとてもよかった展覧会をご紹介します。
渋谷の文化村ミュージアムで開催している
国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティックロシア
という展覧会。
ポスターの美女に惹かれて行ってきましたが
まず風景画に圧倒されました。
細かく描写されているのだけれど
なんともいえない爽やかさが漂っています。
ロシアの森ってこんなに美しいのね。
私は特にイワン・シーシキンの作品に惹かれました。
樫の木のなんて美しいこと。
雨上がりの森の清清しさ。
日本とはまたちがう自然の美しさを
繊細な筆致で見事に描き上げています。
グリゴーリー・ミャソエードフの「秋の朝」からも
しばらく離れられませんでした。
香りたつような黄金色に紅葉した木々は
観るひとを森の奥へといざないます。
妄想の中でうっかり熊に出会いそうになりました。(笑)
行ったこともないロシアの森の秋を堪能。
そして件のポスター。
あのクラムスコイの名作《忘れえぬ女ひと》。
鳥肌がたちました。
高校生の時に読んだ
「アンナ・カレーニナ」が印象的で
ちょうど昨年読み返したところだったのですが
これはまさにアンナだ!と思いました。
この絵のモデルについては未だ謎だそうです。
でもわたしの中ではアンナそのものです。
古い体制に挑むように
自分の心に正直に恋に走った女性。
社会からは完全に爪弾きにされ
後ろ指をさされ
生き生きとしていた彼女もついに心を病んで
残酷な結末を迎えます。
なんて酷い話だ!と忘れられなかったのですが
まだ心を病む前の
毅然と世間に立ち向かう
まさにアンナのイメージ。
ぞっとするような冷たさをたたえた視線と
高級そうな黒い服は
後の不幸を暗示するようです。
高校生の頃、私が自分の部屋として使っていた部屋は
元は父の妹である叔母の部屋で
読書家であったらしい彼女の本棚には
世界文学全集がずらりと並んでいました。
ドストエフスキーにすっかりはまり
カフカを読んでわけわからんけどおもしろ!となり
スタンダール、トーマス・マン、フローベールもそこで読みました。
もう内容も作家名も忘れてしまったものもありますが
半分以上は読破したと思います。
その辺の古臭い本に出てくる女性は
つまらない旦那に愛想をつかして
新しい恋に走るも
必ず不幸になりました。
アンナは汽車に飛び込み
ボヴァリー夫人は砒素を飲みました。
こんなの読んでたから
結婚が遠のいたのか??
・・・それはともかく
いまだにその本のなかで出会った女性のイメージが
生き生きと蘇ってくることにおどろきました。
文学、芸術、おそるべし!
今年はもっと本を読もう。
そしてこの展覧会にはほかにも素晴らしい作品がいっぱいでしたので
27日までですが、ぜひ行ってみてくださいね!
追伸、ミュージアムショップ、超可愛いです♪
チェブラーシカグッズやマトリョーシカがたまらん。。。
ヘクソカズラ(屁糞葛)
学名: Paederia scandens
科名:アカネ科ヘクソカズラ属
別名:ヤイトバナ、サオトメバナ 中国植物名では鶏屎藤(けいしとう)
花期:7月から9月頃
分布:日本各地、東アジアに分布。
葉や茎に悪臭があることから屁屎葛(ヘクソカズラ)の名がある。
花弁は白色、中心は紅紫色であり
その色合いが灸を据えた跡のようなのでヤイトバナ(灸花)の別名がある。
干して水分を飛ばした果実、または生の実を薬用とする。
花言葉:「人嫌い」 「誤解を解きたい」 「意外性のある」
私、木下美香についてはこちらにいろいろ!
よろしくね♪