ノウゼンカズラを描く

今年のノウゼンカズラ、本当にすごかった!昨年末に大胆にカットしたのがよかったらしい。ノウゼンカズラは新芽に花芽が付くのだそうだ。

おまけになぜか今年は虫が少ない。

去年もアブラムシの少なさに驚いたんだけど、今年はさらに輪をかけて少ないような気がする。

ノウゼンカズラが咲くと例年だと真っ黒にたかる蟻があまりいない。いつもなら蟻が凄すぎて教室に持っていく気にもならないのだけど、今年は何回か持っていけた。けれど蟻の塊はないとはいえ、全体的にとても折れやすく花もすぐに落ちてしまう。

お家では輝くように咲き誇っていたのに随分と貧相になってしまうのでかなり残念な気持ちになる。

ナツノヒ 25×50cm 水彩

今年は蝶々もこころなしか少ない。けれどふと見るとふわりふわりと黒い蝶が舞っていた。

スケッチするために高枝切りハサミでちょきっと切る。ぽたぽたと蜜が滴り、運悪く触ってしまった花がパタパタと落ちる。蜜はなめると仄かにあまい。ノウゼンカズラに毒があるというのは誤りらしい。

茎も蕾も葉っぱもパリっとしていて品のあるカーブを描く。花びらはあくまで柔らかく、変わった形のおしべと雌しべを包む。スケッチのつもりがいつの間にか世界に入り込んでしまって蝶まで描いてしまった。

家を出入りするたびに目を引かずにはおかなかったあの眩しいオレンジ色はこの長雨であっという間に散ってしまった。咲き方もすごかったけれど去り際も潔かった。

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